原因の分からない痛みに
悩む患者さんへ
まずは、歯髄・根尖歯周組織疾患の診断・治療を確実にします。マイクロスコープやCTを使い、原因を確実に把握し、治療をします。
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歯の痛み
- 歯髄炎(大きな虫歯で痛む)
- 歯周病(歯がグラグラして痛む)
- 歯根膜炎(くいしばりなどにより、歯のクッションである膜に炎症が起こる)
- 智歯周囲炎(親知らずが腫れて痛む)
- 歯根破折(歯が折れたり目に見えないヒビが入っている)
- 根尖性歯周炎(歯の根が膿んでいる)
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歯の痛みと勘違いしやすいもの
- 顎関節症
- 上顎洞炎
- 骨髄炎
- 口腔癌や嚢胞
- 筋肉の炎症
- 口内炎
- 精神的なもの
- 三叉神経痛
- 帯状疱疹
顎関節症
顎関節症とは、顎周辺に起こる障害の総称です。虫歯や歯列不正の影響で下顎の位置がずれ、下顎を動かしている筋肉が緊張すると違和感や痛みといった症状があらわれます。
激痛が走ることはあまりありませんが、放置すると関節円板というクッションの役割をしている部分の機能異常や関節の炎症、骨の変形を招く恐れもある怖い病気です。以下のような症状がある場合は、顎関節症を疑って一度歯科医院などで診てもらいましょう。
顎関節症の主な症状
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顎が痛む
口を閉じる、物を噛むときなど、顎を動かしたときに顎まわりやこめかみが痛む。
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顎を動かすと音がする
顎を動かしたときに耳の前あたりで「カクカク」音がする。
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口が大きく開けられない
口を開けたときに指が2本程度もしくはそれ以下しか入らなくなる。
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噛み合わせに違和感がある
上下の歯がうまく噛み合わない感じがする。
顎関節症のその他の症状
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- 頭痛、首や肩・背中の痛み、腰痛、肩こりなどの全身の痛み
- 耳の痛み、耳鳴り、難聴、めまい
- 眼の疲れ、充血、流涙
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- 歯の痛み、舌の痛み、味覚の異常、口の乾燥感
- 嚥下困難、呼吸困難、四肢のしびれ
顎関節症の原因
顎関節症の原因は噛み合わせの悪さだけではありません。複数の原因が積み重なって症状を引き起こします。下記では、噛み合わせ以外の顎関節症の原因についてご説明します。
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ブラキシズム
ブラキシズムとは、「食いしばり」「歯ぎしり」などの総称。食いしばりは力仕事などに集中しているときに無意識に行っている場合があり、歯ぎしりは音がしない場合もあります。
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ストレス
仕事や家庭、人間関係などによるストレス、その他の精神的な緊張はブラキシズムにつながることがあります。
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偏咀嚼
左右どちらか一方でばかり噛む癖を偏咀嚼といいます。片側の顎だけに大きな負担をかけることになるため、筋肉のバランスが崩れて顎関節症の原因になります。
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顎や筋肉に負担をかける癖や習慣
うつ伏せ寝、頬杖、猫背などのクセや習慣が原因になることがあります。
顎関節症の最大の原因「ブラキシズム」
人は誰でも歯ぎしりをすることがあります。スポーツや力仕事の最中はもちろん、重い物を持ち上げるときや物事に集中しているときには無意識に食いしばっています。ですから、食いしばり自体は自然なことなのです。しかし習慣化されると、顎関節症などさまざまな症状を引き起こしてしまいます。
- 歯がすり減る・破折する
- 歯が沁みる
- 歯の神経が炎症を起こす
- 顎関節症になる
- 歯周病が悪化する
- 肩こり、頭痛、顔面の痛みが起こる
歯ぎしりのコントロール
ご自身でできる歯ぎしりのコントロールをご紹介します。
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日中の食いしばりを意識する
日常生活で緊張しているとき、忙しいとき、自分が上下の歯を接触させていないか、ちょっと意識を向けて確認してみましょう。もししているなら、食いしばりが習慣化されている可能性があります。その場合には唇を閉じて、上下の歯を離し、顎の筋肉を緊張させないようにしましょう。
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就寝時の歯ぎしりを減らす
夜寝る前に、自分自身で「歯ぎしり、食いしばりをしない」と意識する。イメージトレーニングも効果的です。
生活習慣の改善
就寝時の歯ぎしりは眠りが浅いときに起こりやすくなります。就寝前のカフェイン摂取(コーヒーや紅茶、緑茶など)や過度のアルコールの摂取は特に控えるようにしましょう。
茨城のあさひ歯科クリニックでは、上記のようなアドバイスのほかにも、さまざまな方法で顎関節症の治療を行っています。もし自覚がある方は、一度当院までお気軽にご相談ください。原因を突き止めて適切な治療法をご提案します。
当院の顎関節症の治療
上記の症状でお悩みの方は、顎関節症の可能性があります。当院では以下の方法で顎関節症の治療を行っています。
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運動療法
上下の顎のズレを正す、口を大きく開けるなどの練習(開口訓練)を行います。
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スプリント療法
顎の関節を正しい位置に誘導する「スプリント」という装置を使用します。スプリントは、噛み合わせを安定させるほか、歯ぎしりが原因でかかる顎関節や筋肉への負担を軽減させます。
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理学療法
筋肉が慢性的に痛む場合は、患部を温めて症状の緩和を図ります。
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薬物療法
痛みが強い場合は、消炎鎮痛薬などを用いて炎症を緩和します。